探究を楽しむ「問いの立て方」講座 – 福井県立鯖江高等学校  

お知らせ詳細

2023.05.16

探究を楽しむ「問いの立て方」講座

仁愛大学教員による特別講義
~普通科2年生 総合的な探究の時間~
地域協働ニュース第5号

 普通科2年生の生徒たちは,これまでの総合的な学習の時間に,探究の進め方やSDGsについて特別講義を受講してきましたが,今回は本校と連携協定を結んでいる仁愛大学から西出和彦教授にお越しいただき,探究活動を進めていくための全体的な課程や方法,そして研究を進めていくための重要な「問い」の立て方について,具体例や生徒達のグループ活動も交えながら教えていただきました。

研究(探究)とは?

 まず,これから本格的に活動が始まる探究について,その全体の課程と研究の構造について解説し,見通しをもてると活動しやすいと説明されました。探究活動は,未知の問題に取り組むもので,調べてもどこにも答えがないものです。そこで,自分で「問い」を立てて,それを検証するための証拠を集めて,その「問い」に対して答えを出すことが探究活動となります。そのため,この「問い」が非常に重要になり,それを解くための方法や時間などが自分の手に負えるものでなければ,研究を進めていくことができません。「問い」はできる限り小さくして,より多くの証拠を集めることができるように考えていく必要があります。

その問いは課題研究の問いになる?

 あらかじめ自分たちで考えたいくつかの「問い」を例に,その問いが課題研究の問いとして探究活動ができるかどうか,アンケートのフォームを利用して,グループごとに研究方法が思いつくか思いつかないかのデータをとって,その場で円グラフで結果を表示させました。問いによって,その割合は様々で,問いを立てたけど,具体的な研究方法が思いつかない上に,このまま研究を進めていってしまうと,壁にぶつかって,活動ができなくなってしまうということを実感することができました。これから問いを立てるために,自分たちで解決できるかどうか,見通しを持つことの大切さを学びました。

結果に合わせて問いは変わる!

 最後に,研究は根拠に基づいて問いに答えるもので,答えることができる問いを立てることが重要です。問いは「なぜ?」ではじまり,「それってどういうこと?」で進めていき,これで進めることができる「問い」を後から選ぶことができます。そのため,はじめに立てた問いを固定してしまうのではなく,結果に合わせて問いは変わるもので,柔軟に変化させていく必要があります。ただし発表の段階では,問いと答えの関係は明確になっていなければなりません。そして,探究活動で重要なことは成功するか失敗するかではなく,やるかやらないかであり,失敗も大切な経験で,探究活動をやることでいろんな力が身に付くものです。よって,自分たちにできる問いを考えて,楽しく探究活動をしていってほしいとまとめられました。


           
               
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