お知らせ詳細
- 2021.06.28
環境活動家・露木志奈氏SDGs講演会
令和3年度 第5号
令和3年6月18日(金)7限目,環境活動家・露木志奈氏に講師としてお越しいただき,2年生全クラスを対象に気候変動についての講演をしていただきました。
露木さんは2001年横浜生まれ。15歳まで日本の公立学校に通い,英語が苦手ながら日本を飛び出し,高校3年間を「世界一エコな学校」と言われるインドネシアのバリ島にある「Green School」で過ごしました。ジャングルの中にある竹で出来た壁のない美しい校舎で,約500人の幼稚園から高校までの生徒が学びます。そこで過ごした日々が今の活動につながっているということでした。現在は慶應義塾大学環境情報学部を休学し,環境活動家として全国の中学校・高校を訪れ講演活動を行っています。
大人になるまで待たなくていい
グリーンスクール在学時,妹が化粧品で肌荒れを起こしたことをきっかけに化粧品について調べ,日本には“無添加”などの言葉の定義がなく“ナチュラル”や“オーガニック”という言葉も100%安全ではないと気付いたそうです。また残虐な動物実験の実態などを知り,誰かの犠牲の上に立つ化粧品は使いたくないという思いから自分で化粧品づくりを始め「環境と肌に優しいコスメ」ブランドを立ち上げたそうです。
何かを始めるのに大人になるまで待たなくていい!露木さんの力強いメッセージを受け取りました。
地球の限界
グリーンスクールの授業で,先進国のゴミが含まれる「ゴミの山」を訪れた時に,実際に見るゴミの山に「これではいけない,消費者が変わっていかなければ」と強く思った経験談を,生徒は頷きながら聞き入ってました。
大きなスクリーンにClimate Clock(クライメイト・クロック)という,世界の平均気温上昇を1.5度未満に抑えられるまでのデッドラインを示す時計が映し出された時には,生徒各々が,自分たちはどうすれば良いのか?露木さんの言葉を受け止め,思考を巡らせている様子でした。デッドラインを超え北極・南極の氷が溶けていくと,海面上昇や生態系の破壊のほか,氷に閉じ込められていた未知のウィルスが出てくるという問題もあるそうです。洪水や干ばつ,森林火災などの災害に見舞われる可能性も高くなるということでした。
Our choices change Earth ~今日の選択が明日の世の中をつくる~
・パーム油は,チョコレートやスナック菓子,口紅や石鹸など,日常生活に多く使われているが,プランテーションを開発するために熱帯雨林を伐採し,生態系の破壊のほか大規模な森林火災を起こしている。
・世界で生産された洋服の約6割が廃棄されている。
・海に流れ込んだマイクロプラスチックを魚が食べ,その魚を人間が食べ健康被害が起きている。
気候変動による様々な問題が,今まさに自分たちの目の前で起きていることを知り,聴講した全員が危機感を抱いたと思います。そして,私たち一人ひとりが意識改革をすることで未来を変えていける,私たちの選択が未来を変えるのだと,生徒たちは同世代の環境活動家・露木志奈氏の講演によって強く感じた様子でした。
生徒の感想
●健康にも良いビーガン食を,これから取っていけたら良いなと思った。
●たくさんの衝撃的な画像を見て,話しを聞いて,改めてこの問題は他人事ではないのだと痛感させられた。未来を守るために自分たちがすべきことがより明確になった。
●「大人になるまで待たなくていい」や「今日の選択が明日の世の中をつくる」という言葉が心に響いた。思いついたら直ぐに行動を起こす人は格好良いと思ったし,それはとても大切だと感じた。
●肉食は,乗り物の排気ガスよりも二酸化炭素を排出すると知り,意識を変えなければならないと思った。