「問いを立てるということ」特別講義 – 福井県立鯖江高等学校  

お知らせ詳細

2024.05.28

「問いを立てるということ」特別講義

~1年探究科~

地域協働ニュース第3号

 5月24日(金)に,探究科1年生を対象に,探究活動の具体的な方法について,特別講義を実施しました。講師として,本校と連携協定を結んでいる仁愛大学より西出和彦教授をお招きして,「問いを立てるということ」というテーマでご指導をしていただきました。

探究って何?調べ学習との違いは?

 これから探究活動を進めていくために,「そもそもなんで探究なの?」という話題から,その背景となるVUCA,21世紀型スキルの説明や,この時代を生きるために必要な資質,能力について伺いました。その上で,「調べ学習」と「探究」の違いについての説明がありました。「調べ学習」とは,調べたらどこかに正解があるものを調べて探す活動,「探究(研究)」とは,誰も解いたことのない「問い」を立て,証拠を集め,論理を組み立てて,答えを示し,相手を説得するプロセスであり,自分で観察・実験・調査などを行い,その結果から答えを導く活動であるという説明を受けました。生徒たちからは,自分は今まで「調べ学習」が「探究活動」だと思っていた。という感想が多く聞かれました。

課題研究の「問い」になる?

 問いは,難しく考えすぎず身近なことでいいというアドバイスを受け,生徒たちはその場で実際に問いを考えてみました。「おにぎりになぜ「お」がつくのか」「バドミントン部を強化指定部にするには」など,様々な問いが出てきたため,その問いを例に,
 〇調べても答えが見つからない問いか
 〇解くための見通しが立つ問いか
 〇1年間の課題研究の授業で解ける問いか  
などよりよい探究活動につながる問いになるように,問いを検証していく方法についても教えていただきました。

探究で身につく力

 さらに,問い(リサーチクエスチョン)に答えるために根拠を求めたり,問いに答えているかを検証したりして,探究活動を訂正・修正しながら続けていくなかで身につく力として,以下のような内容が説明されました。
  〇課題を発見する力
  〇情報収集力
  〇計画を立てる力
  〇科学的思考・批判的思考
  〇他者と連携する(協働する)力
  〇表現力・発信力
 そして,探究活動の大事なところは,自分たちで問いを見つけていくこと,自分で(または仲間と協働して)その問いに答えていくなかで,上記のような力を身につけていくことであり,自分たちで考えて研究を進めていった結果,失敗したり,正解にたどりつかなかったりしても全然問題はなく,試行錯誤する中で様々な力を身につけていくことが大切だということも教えていただきました。

生徒の感想

・身近な例で説明してくださり探究活動がどういうものなのかよく理解できた。
・探究は難しいと思っていたけれど,ワクワクしてきた。
・自分の好奇心を高めていきたい。
・普段から身の回りのことに目を向け,自分の探究テーマを探してみたい。


           
               
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