ジェンダーに関する特別授業 – 福井県立鯖江高等学校  

地域協働事業NEWS詳細

2021.03.20

ジェンダーに関する特別授業

令和3年3月18日(木),探究科1年生を対象に「ジェンダーに関する特別授業」を実施しました。さばえSDGs推進センターより,川口サマンサ氏に講師としてお越しいただきました。サマンサさんはカナダ出身で,日本の文化にあこがれ10年前に東京へ,国連の友Asia-Pacificにてボランティアスタッフとして活躍していたことをきっかけに,昨年10月から鯖江市に移住し,SDGsの啓発活動などに取り組んでおられます。

#Me Tooフェミニスト運動

先ず「ジェンダーギャップ 指数」とは,経済・政治・教育・ 健康の4分野から男女格差を測る指数で,日本はランキング対象国153ヶ国のうち121位と,とても低い水準であることを説明されました。

世界ではフェミニスト運動が活発に行われ,日本でも行われています。サマンサさんの地元トロントでのフェミニスト運動や以前行われた運動の写真をスクリーンに映し,声をあげることによって世界が変わっている,歴史を動かしていることを学びました。

セクシャルハラスメントを受けたことを告発や共有をする際に,#Me Too(ハッシュタグミートゥー)このハッシュタグを使い,SNS上での抗議活動も活発になってきているそうです。

日本や各国で,まだまだ根強い男尊女卑があるけれど,女性の地位を上げるというより皆んなの地位を平等にするという考え方が大切で,レディーファーストという言葉も今は男女の不平等を表している言葉であることをお話しされました。

世界では,ジェンダー差別の他,人種差別や宗教差別,身分差別や障がい差別などたくさんの差別問題があり,セクハラや暴力,ネットでの誹謗中傷,そして日本の政治家は男性の占める割合が多く偏った政策になりがちであることなど,差別によって起こっている問題を,生徒一人ひとりが痛感していた様子でした。

LGBTQIA+ 私たちにできること

そして,性の多様性を示す「LGBTQIA+」という言葉の説明を受けました。レズビアン(Lesbian)・ゲイ(Gay)・バイセクシュアル(Bisexual)・トランスジェンダー(Transgender)・クエスチョニング(Questioning)とクィア(Queer)・インターセックス(Intersex)・アセクシュアル(Asexual)・ +これらの他にも様々なセクシュアリティがある,ということでした。

最後に5~6人のグループに分かれ,男らしさとは?女らしさとは?意見を出し合うワークショップを行いました。 男らしさとは,声が低い・短髪・筋肉がある・ひげが濃い・字が汚い・肩幅が広い・意見をハキハキ言う・マッチョ・背が高い・力が強い・格好良い・我慢強い。女らしさとは,器用・化粧をする・スタイルが良い・お洒落・おしとやか・清潔・ロングヘア・料理が上手・明るい。などなど,それぞれのグループが発表しました。

声が低い女性もいれば,ロングヘアの男性もいる,列挙した全てが両性に当てはまり,男らしさや女らしさではなく,個性を尊重し,概念にとらわれず生きることが大切だと学びました。

多くの問題を抱えるこの世界で,私たちにできることは何か?サマンサさんより「今すぐできることがあります!それは意識を変えること!」シンプルな答えに生徒は目を見開いてました。この教室にいる一ひとりの意識が変われば鯖江高校が変わり,鯖江市が変わり,福井県が変わり,日本が変わり,そして世界が変わる。私たちは世界を変えることができる!とサマンサさんに背中をおしていただいた特別授業でした。

               
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