課題研究「問いの立て方」特別講義 – 福井県立鯖江高等学校  

お知らせ詳細

2022.05.30

課題研究「問いの立て方」特別講義

~普通科2年生,探究科1年生
地域協働ニュース第4号

 5月27日(金)に,これから本格的に探究活動を始めていく普通科2年生と探究科1年生を対象に,探究活動の具体的な方法について,特別講義を実施しました。講師として,本校と連携協定を結んでいる仁愛大学より西出和彦教授をお招きして,「問いの立て方」というテーマでご指導をしていただきました。

最初からいい問いはでてこない

 これから本格的に探究活動を進めていくために,まずは「調べ学習」と「課題研究」の違いについて説明しました。「調べ学習」は調べたらどこかに答えがありますが,「課題研究」は調べても答えが出てこないものであり,自分で実験したりインタビューしたりして調査したりして,その結果から答えを導くもので,そこには「問い」があります。問いに対する仮説を立て,結果や証拠を集めて,その問いの答えを示すことで,相手を納得させることができる研究となります。
身の回りには様々な問いがありますが,課題研究として進めていくための問いとして考えるべきことを,次のようにまとめました。
 ・調べても答えが見つからない問いか
 ・解くための見通しが立つ問いか
 ・1年間の課題研究の授業で解ける問いか
実際に問いを考えても,最初からいい問いはなかなか出てきません。いろいろやってみて偶然みつかるもので,結果に合わせて問いは変わっていくものであると教えていただきました。

失敗したってOK!

 課題研究の大事なところは,自分で問いを見つけていくこと,自分でその問いに答えていくことで,この活動をとおして自分で問題を見つける力を身に着けていくことができ,自分で解いていくという力を身に着けていくことができます。自分で考えて研究を進めていった結果,失敗しても全然問題はなく,やること自体が大事で,自分で考える中で様々な力がついていくと教えていただきました。

課題研究の「問い」になる?

 次にグループでの活動として,事前に生徒から収集した「問い」が,課題研究の「問い」になりうるか,6人程度のグループで相談しながら,収集された生徒の「問い」を振り分けていきました。「人間が死んだらどうなるか?」などの問いは,大きな問題で重要な問いではありますが,課題研究の「問い」としてはどうかという観点で振り分けることにしています。生徒たちは互いに相談しながら,指導していただいた内容に合うかどうか考えて,真剣に「問い」を振り分けていました。
グループ活動が終了した後,最後に,架空のテーマの課題研究をもとに模擬研究発表をしていただき,課題研究の内容や流れを具体的に説明して,この特別講義をまとめていただきました。

           
               
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