鯖江市が取り組む「ジェンダー平等」を学ぶ – 福井県立鯖江高等学校  

お知らせ詳細

2022.07.04

鯖江市が取り組む「ジェンダー平等」を学ぶ

~教員研修会~
地域協働ニュース第6号

 6月30日(木),教員の指導力向上と,地元の鯖江についての知識を深めるために,鯖江市より講師をお招きして教員研修会を実施しました。講師としてさばえSDGs推進センターより地域おこし協力隊の川口サマンサ氏をお招きし,鯖江市のSDGsの取組として,ジェンダー平等について,詳しく教えていただきました。

ジェンダー平等って?

 鯖江市がSDGsの取組みとしてジェンダー平等を一番に掲げていますが,ジェンダー平等のことをどのくらい理解しているでしょうか。言葉はよく聞くのですが,詳しくはわからない人も多いので,まずジェンダー平等の考え方について説明していただきました。ジェンダー平等は女性のためだけのものではなく,すべての人のためのモノであること,絶対的なモノではなく,柔軟なモノであり,ジェンダー平等の理念が進めば進むほど,女性だけではなく,男性にとってもはたらきやすい,生きやすい社会になることを,いろいろな例を示しながら説明していただきました。すべてが五分五分でなければいけないと言うことではなく,得意なこと,できないことは人それぞれであり,また地域や環境によっても課題はそれぞれ違います。みんなでよく考えて,みんなが納得できるようにすればよく,決めつけてしまうのではなく,選択が自由にできることが大切だと教えていただきました。
 また,男性と女性だけではなく,性的マイノリティを表すLGBTQ+についても説明していただき,少数派のために社会から取り残されることがないように,これからはそのような人たちのことも意識して行動して行く必要があると教えていただきました。

鯖江市のジェンダー平等は?

 ジェンダー平等はSDGsの目標の中でもイメージしにくい目標で,達成でできた国はまだありません。原因は様々で,国や地域によっても異なります。このような中で,ジェンダー平等は他のSDGsの目標とも密接に関係しており,鯖江市は「ジェンダー平等こそが輝く未来への鍵」をキャッチコピーに活動しています。鯖江市はもともとめがねや漆器といった物作りの盛んな町で,分業体制ができており,女性もずっと働いてきました。また三世代同居が全国的にもトップクラスなので,女性が働きやすい環境ができていて,女性が外に出て活躍できる地域となってきました。そのようなこともあり,鯖江市では以前から女性が主体となって取り組む活動が多くあり,これらの取組は非常に評価されてきました。しかし,そのような鯖江市でも20名の議員の中で女性は1名のみであり,日本のジェンダーギャップ指数の順位が世界的に低く,特に政治の分野が最も低いという現実を示していただきました。

意識をする!

 最後にサマンサ氏は,ジェンダー平等を推進することは難しいかも知れないが,今回のようにみんなで集まって,話し合って,考えることが大切で,このことで意識が進んだのではないかと言われました。また,ジェンダー平等は絶対的なモノではないので,自分たちで納得する形のモノを見つけてほしい,そのためにできることを,少しずつ意識をして取り組んでいってほしい。何事も,まずは「意識」をすること,そして課題を「理解」し,「行動」に移すこと,それを続けると「日常」となると教えていただき,自分たちが住みやすい社会をみんなで作っていってほしいと,私たちに伝えていただきました。

           
               
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