課題研究「問いの立て方」特別講義

~普通科2年生,探究科1年生
地域協働ニュース第4号

 5月27日(金)に,これから本格的に探究活動を始めていく普通科2年生と探究科1年生を対象に,探究活動の具体的な方法について,特別講義を実施しました。講師として,本校と連携協定を結んでいる仁愛大学より西出和彦教授をお招きして,「問いの立て方」というテーマでご指導をしていただきました。

最初からいい問いはでてこない

 これから本格的に探究活動を進めていくために,まずは「調べ学習」と「課題研究」の違いについて説明しました。「調べ学習」は調べたらどこかに答えがありますが,「課題研究」は調べても答えが出てこないものであり,自分で実験したりインタビューしたりして調査したりして,その結果から答えを導くもので,そこには「問い」があります。問いに対する仮説を立て,結果や証拠を集めて,その問いの答えを示すことで,相手を納得させることができる研究となります。
身の回りには様々な問いがありますが,課題研究として進めていくための問いとして考えるべきことを,次のようにまとめました。
 ・調べても答えが見つからない問いか
 ・解くための見通しが立つ問いか
 ・1年間の課題研究の授業で解ける問いか
実際に問いを考えても,最初からいい問いはなかなか出てきません。いろいろやってみて偶然みつかるもので,結果に合わせて問いは変わっていくものであると教えていただきました。

失敗したってOK!

 課題研究の大事なところは,自分で問いを見つけていくこと,自分でその問いに答えていくことで,この活動をとおして自分で問題を見つける力を身に着けていくことができ,自分で解いていくという力を身に着けていくことができます。自分で考えて研究を進めていった結果,失敗しても全然問題はなく,やること自体が大事で,自分で考える中で様々な力がついていくと教えていただきました。

課題研究の「問い」になる?

 次にグループでの活動として,事前に生徒から収集した「問い」が,課題研究の「問い」になりうるか,6人程度のグループで相談しながら,収集された生徒の「問い」を振り分けていきました。「人間が死んだらどうなるか?」などの問いは,大きな問題で重要な問いではありますが,課題研究の「問い」としてはどうかという観点で振り分けることにしています。生徒たちは互いに相談しながら,指導していただいた内容に合うかどうか考えて,真剣に「問い」を振り分けていました。
グループ活動が終了した後,最後に,架空のテーマの課題研究をもとに模擬研究発表をしていただき,課題研究の内容や流れを具体的に説明して,この特別講義をまとめていただきました。

こんにちは。クッキング部です🍳⑳🍳

R4年度が始まり、新たに12人の新入部員を迎えました。1年生12人、2年生8人、3年生4人の計24人で活動していきます。

【4.13 体験入部 いちごのスコーン】

例年新入生の体験入部は「具だくさんハンバーグ」を作ってきました。なるべくたくさん工程に加わり”体験”してもらうためです。しかし、コロナ対策が始まってからはいろいろな規制があり「短時間に作ることができ持ち帰りできる料理」ということで今年は「いちごのスコーン」を作りました。

丸ごといちごを使っているので見た目とボリュームにインパクトがあります。焼き上がりを待つあいだに洗剤の補充も忘れずに。こちらも大切なお仕事です。

焼き上がりが近づきにつれ調理室全体が甘酸っぱいかおりでいっぱいになりました。このあと、体験に来た1年生も正式に入部を決めました。有意義な1年にしていきましょう。

【4.20 メニュー決め】

情報室にて1学期のメニューを決めました。テーマは

「料理で世界を歩こう♬」

【4.27 お好み焼き(広島)】

「広島風」「関西風」とありますが違いは何でしょう?一言でいうと ▶「広島風」は生地、具材をひとつづつ重ねて焼いていく ▶「関西風」は生地と具材を混ぜてから焼く  というものだそうです。クッキング部の家庭はどこも「関西風」を作っていました。今回の「広島風」は全員が初挑戦です。

クレープのように生地を薄く作りその上にたっぷりのキャベツ(10cmくらいの高さになった!!)、天かす、青ねぎ、もやし、削り粉、豚バラ肉の順に重ねていきます。プレートの空きスペースに焼きそばを焼き、そのあとには玉子を焼きとじ出来上がり。工程がたくさんで忙しいし具材がたっぷりで重ね焼くのが難しかったです。

 

 

【5.18 チュロス(スペイン)】

チュロスはスペインの焼き菓子の一種です。日本ではテーマパークや映画館などで砂糖やシナモン、チョコをまぶした甘い揚げ菓子のイメージですが、スペインでは甘さを抑え朝食に用いられるそうです。

今回は揚げずに焼きチュロスにしてみました。カロリーがグッと抑えられます。生地の練り具合で緩かったり固かったりして絞り出すのが大変でした。固い班は金口を使わずに。グラニュー糖、シナモン、ココア味のあっさりもっちりチュロスができました。

次回は【タコス(メキシコ)】です。

新型コロナウィルス感染について

 5月11日(水)、本校全日制の生徒1名が新型コロナウィルス感染症に罹患したことが判明しました。当該生徒関連のPCR検査対象者は現時点ではいないと保健所から連絡を受けております。
 感染対策につきましては、学校でも、手洗い、消毒、マスク着用、換気、黙食等を徹底するなど、今後も適切に対応して参りますが、ご家庭におかれましても感染対策の徹底をお願いいたします。また、体調不良を感じましたら、通学を控え、迷わず医療機関に行っていただきますようお願いいたします。
 なお、この件に関して感染された方の一日も早いご快復をお祈りします。あわせて関係者のプライバシー保護にご留意いただき、感染者に関する誤解や偏見に基づく誹謗・中傷がないようにご配慮をお願いいたします。

   令和4年5月13日
                                  校 長  浅井 裕規

鯖江市のSDGsを知ろう!

さばえSDGs推進センター職員よる特別講義
~2年普通科 総合的な探究の時間~
地域協働ニュース第3号

 5月6日(金),これからの探究活動に向けて普通科2年生を対象に,さばえSDGs推進センターの職員による特別講義を実施しました。今回は所長の関本光浩氏と,地域おこし協力隊の川口サマンサ氏にお越しいただき,SDGsと鯖江市の取組みについて,SDGsの活動に直接取り組んでいる立場から,分かりやすく指導していただきました。

SDGsってどんなこと?

まず関本所長より,SDGsの目的や現状について説明をしていただきました。SDGsはすべての国,すべての企業,すべての人が取組むべきもので,17の目標に向けて経済,社会,環境の3つをバランスよく発展させましょうというものです。日本には貧困や飢餓などは関係ないと思われがちですが,食料の多くを輸入に頼っているため,気候変動やコロナ,戦争などで農作物が減少したり,安定しないなどの影響を受け,決して他人ごとではありません。また環境問題については,日本では大量の二酸化炭素を発生し,今すぐに取り組まなければならない課題になっています。これらの問題を解決していくために大切なことは,私たち一人一人がそれらの課題を身近に感じて,それぞれが行動に移すことです。これからの探究活動では個人で取り組むことができること,自分たちにできることを調べていって,自ら行動してほしいと説明していただきました。

 続いて鯖江市のSDGsの取組みを説明していただきました。鯖江市は眼鏡産業が盛んで,中小企業が多く,昔から女性が社会参画をしていました。鯖江市は市民主役のまちですが,さまざまな要因によりまちづくりに参画するのは男性が多く,女性にとっても参加しやすい環境を作るべく,ジェンダー平等を中心に様々な取組みを行っていると教えていただきました。

ジェンダー平等こそが輝く未来への鍵

 次に,川口サマンサ氏より,ジェンダー平等について詳しく説明していただきました。ジェンダー平等はすべての目標に関係しており,ジェンダー平等が浸透すればするほど,皆にとって働きやすい・生きやすい社会が実現します。女性の社会進出によって様々な目線で問題をとらえることができ,様々な活動ができるようになります。鯖江市は,SDGs未来都市計画で「ジェンダー平等こそが輝く未来への鍵」と掲げています。鯖江のメガネのロゴマークはそれを象徴し,世界を見て,地元で活動する,その中心になるのはジェンダー平等のオレンジ色であると教えてくれました。

 最後に,私たちがSDGsについてできることを,次のように説明していただきました。

「意識をする」
  意識することで,今まで見えてこなかった課題が見えてくる。現状を知ることができる。

「理解しようとする」
  現状を受け止め,それを理解しようとする。理解できないかもしれないけど,認める。

「行動に移す」
  現状を理解したうえで,それに合わせて実際に行動をする。

「新しい日常になる」
  行動を続けることで,それが日常となり,当たり前の行動となる。

 しかし,これで終わりではなく,SDGsがすべて達成したというわけではありません。さらに意識を高めて,ずっと繰り返して意識をして,自分から「これは違う」と疑問に思ったことがあれば,自分から変えていく。「意識を持つ」ことが大切ですと教えていただきました。

新型コロナウィルス感染について

 5月7日(土)、本校全日制の生徒1名が新型コロナウィルス感染症に罹患したことが判明しました。当該生徒関連のPCR検査対象者は現時点ではいないと保健所から連絡を受けております。
 感染対策につきましては、学校でも、手洗い、消毒、マスク着用、換気、黙食等を徹底するなど、今後も適切に対応して参りますが、ご家庭におかれましても感染対策の徹底をお願いいたします。また、体調不良を感じましたら、通学を控え、迷わず医療機関に行っていただきますようお願いいたします。
 なお、この件に関して感染された方の一日も早いご快復をお祈りします。あわせて関係者のプライバシー保護にご留意いただき、感染者に関する誤解や偏見に基づく誹謗・中傷がないようにご配慮をお願いいたします。

    令和4年5月8日
                                  校 長  浅井 裕規

新型コロナウィルス感染について

 5月5日(木祝)、本校全日制の生徒1名が新型コロナウィルス感染症に罹患したことが判明しました。当該生徒関連のPCR検査対象者は現時点ではいないと保健所から連絡を受けております。
 感染対策につきましては、学校でも、手洗い、消毒、マスク着用、換気、黙食等を徹底するなど、今後も適切に対応して参りますが、ご家庭におかれましても感染対策の徹底をお願いいたします。また、体調不良を感じましたら、通学を控え、迷わず医療機関に行っていただきますようお願いいたします。
 なお、この件に関して感染された方の一日も早いご快復をお祈りします。あわせて関係者のプライバシー保護にご留意いただき、感染者に関する誤解や偏見に基づく誹謗・中傷がないようにご配慮をお願いいたします。

   令和4年5月6日
                                 校 長  浅井 裕規

研究開発実施報告書(第3年次)

令和3年度
「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(地域魅力化型)」
研究開発実施報告書(第3年次)


一括ダウンロード


分割ダウンロード

探究活動での調査の方法について

仁愛大学教員による特別講義

~探究科2年生 探究~
令和4年度 地域協働ニュース 第2号

 4月28日(木),前回に引き続き探究科2年生を対象に,仁愛大学教員による特別講義を実施しました。今回は織田暁子准教授にお越しいただき,「調査の方法 ~アンケート調査を中心に~」というタイトルで,探究活動では重要な調査方法について,専門的な立場から分かりやすく指導していただきました。

調査を行う前に大切なことは?

 探究活動を進めていくために,多くの人は調査活動を行うことになりますが,まずは調査活動の必要性について説明をしていただきました。適当な調査をしても,正しい方法でなければ,そのデータに価値がないことや,調査される側には負担や迷惑がかかっていることを意識しておく必要があります。そのため,先行研究や文献などを前もって十分に調べた上で,自分の研究にとって必要最小限度で,内容を十分に検討したもので調査をしなければならないと教えていただきました。普段は気づかずに,とりあえずアンケートをとってみるということをやりがちですが,無駄な内容があったり,不十分な質問で必要なデータが得られなかったりして,自分も相手も無駄な時間と労力を取ってしまうことになります。研究を進めるには,まずリサーチクエスチョンを立てて,その答えを導くための文献や先行研究を調べて,十分に計画した上で,さらに必要なデータについてアンケートなどの調査活動をしていくことが大切です。一度アンケートを取ったらやり直しがきかないので,アンケートを取る前の段階で,リサーチクエスチョンを修正するなど,何度も計画を練り直して,十分に準備ができてから初めてアンケート調査できるということを教えていただきました。

こんな質問は「×」

 アンケート調査をするとき,注意しなければならないことについて,質問の内容や回答の方法など,ポイントを絞りながら解説していただきました。質問に関しては,一つの質問に対して複数の内容が含まれていて答えが一つに絞れないものや,前問の影響を受けてしまい正しい判断がしにくいもの,一般的な質問と個人的な質問が混ざっているものなど,また回答に関しては,答えようとしたときに迷ってしまうものや,自分の思った回答項目ないもの,1つ回答か複数回答かなど,見落としがちなものを具体例を挙げて分かりやすく説明していただきました。また,言葉の重要性について,人によって質問文の受け取り方や想像するものが違うと,ばらばらの回答になってしまい,そのデータから調査結果を発表してしまうと,間違えた内容を公表してしまうという危険があると説明されました。
これらの内容を考慮しながら,架空の「仁愛レストラン お客様アンケート」の内容のおかしなところを探す活動を行い,どのようにすればよいアンケートになるかを考えさせました。

データはどうする?

 アンケート調査は,リサーチクエスチョンを明らかにするために必要なデータを取るものなので,そのためにどのようなデータが必要かを検討し,取ったデータについては,データを検証し効果的に表現できるよう,クロス集計やグラフの種類などについて具体的な例を挙げて説明していただきました。
 最後に,調査方法や分析方法に,これぞという正解はないが,「これは間違い」や「これはやってはいけない」ことはあります。そのためにはアンケートでは先行研究などを十分に調べた上で,何度も練り直して行う必要があると指導していただきました。