1学年普通科 福井新聞社記者による特別授業

伝えるための文章の書き方、インタビューの仕方を学ぶ

10月30日(金)、本校第一体育館にて普通科1年生約220名を対象に、「福井新聞社記者による特別授業」を実施しました。「総合的な探究の時間」では、今後新聞記事づくりに取り組む計画をたてており、今回は福井新聞社より、薮内弘昌氏と徳島康彦氏をお招きし、読者に伝えるための効果的な文章の書き方や、インタビューの方法を直接学びました。

授業の主な内容

特別授業は、説明とワークショップを織り交ぜながら展開されました。まず、その日の福井新聞が生徒全員に1部ずつ配付され、思いのままにめくることから始まりました。情報を得る手段としての新聞の信頼度やその使命に関する話があり、その後、手元にある新聞を使いながら、新聞の効率的な読み方の説明がありました。新聞記事は「結論→概要→詳細」という構造をしているという指摘をふまえ、記事の特徴を学んだ後、最初のワークショップ「桃太郎の昔話を新聞記事ふうにまとめよう」に取り組みました。この活動のポイントは、5W1Hを意識して書くことです。すべての観点を確認することはできても、新聞記事ふうに、見出し、リード(前文)をつけることになかなか苦労していたようでした。中にはマンガ風にまとめるようなユニークな記事を作った生徒もいました。
次は、取材の際のポイントについて学びました。特に、5W1Hを具体的に聞き出す必要性について強調されていました。そして、2回目のワークショップ「突撃、隣の晩ご飯!」に挑戦しました。取材のポイントに基づきながら隣同士で3分間ずつ取材し合い、その取材メモをもとに10分間で記事を書きました。取材内容が身近なことなのでお互いに楽しそうに情報提供をしていましたが、制限時間内に記事を書きあげることは難しかったようです。ワークショップの途中に、講師の方から助言をいただきながら取り組んでいる様子が印象的でした。

生徒の感想

★新聞には様々な工夫がされていることに驚きました。自分で実際  に記事作りをやってみると結構難しくて、これを毎日やっている新聞編集の人たちはすごいと思いました。

★桃太郎の昔話を新聞記事のようにまとめるのは思っていたより難しかったです。ストーリーは知っているけれど、いざ新聞記事風にすると全然書けませんでした。

★隣の人に昨日の夜ご飯について質問するときに、「5W1H」を意識して取材することができてよかったと思う。食べた感想やどんな状況で何をたべたのかに関してしっかりメモを取ることができた。相手に”Yes“,”No”だけで答えられるような質問を避けることができた。

ふるさと福井の未来を一緒に考えよう

理想の福井県の将来像を目指し、自分にできることを考える

10月30日(金)、本校の探究科1年生を対象に、福井県出前講座を実施しました。未来戦略課より岩井さんと伊藤さんが来校され、福井県長期ビジョンについての話と理想の福井を実現していくためのワークショップをしてくださいました。探究科の生徒は、20年後の福井県がどうなると予想されているかを学ぶとともに、これから自分ができることは何かをグループで考える活動を行いました。

「福井県長期ビジョン」を知る

「20年後の福井県はどうなっていると思いますか?」
講座の前半は、20年後に福井県の人口はどうなるのかという試算データを見て、人口減少の構造について学びました。また、医療の充実によって長寿化がさらに進むため、人生100年のライフデザインが必要であるということでした。そして、2040年に福井県が目指す姿をまとめた「福井県長期ビジョン」と、具体的な政策・施策について説明を聞きました。岩井さんの、「1000年を超える歴史と文化を誇りに思い、新幹線開通や技術の状況変化をどう生かしていくか。プロジェクトはすでに始まっているし、20年後30代になっている皆さんがどうしたいと考え、どう行動するかにかかっている」という言葉が印象的でした。

ワークショップ

講座の後半は、ワークショップを行いました。一人一人が「福井県の課題」「理想の福井県」「自分ができること」を付箋に書き出し、グループで協力して意見をまとめ、模造紙に構造化して発表しました。グループ発表の中には「開発ばかりに目を向けず、今ある福井の良さを生かし継承していくことも重要だ」という意見が出ました。伊藤さんからは「福井県の課題を考えた時にだれにとっての課題かを意識することで、理想の福井県像や実現にむけての取組みも変わる」という助言をいただきました。今回の講座を受講して、今後課題研究テーマを設定する上で、大変重要な視点を得ることができました。

【生徒の感想より】

★福井県の実態や今取り組もうとしていることを知ることができた。自分が知らないところで福井がハイテクになっていたことや人口減少の深刻さを知り、とても勉強になった。

★福井は目立たない、地味、人口も減少している、そんなイメージをもっていました。けれど、今日の話を聞いてガラッと変わりました。魅力ある県にしようと2040年に向けての大きな長期ビジョンを立て、新幹線開通をチャンスにさまざまなプランやイベントをたくさんの人が協力して行っていることに驚きました。

★これから自分たちが住みやすい県にしていくために、今何ができるかを考えることができました。身近すぎて気づかなかったことに気づく、いい機会となりました。

★グループで考えた理想の福井の中に“自然”というキーワードがあったので、いつまでも環境のよい福井であるために、私はゴミ拾いなどのボランティアに参加していきたいと思いました。

活動の様子